思考ノイズ

無い知恵を絞りだす。無理はしない。

ダンケルク

危機が迫るなかでの撤退ミッション。

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世界大戦での実話を実写化したもの。 この「ダンケルクの戦い」とか「ダイナモ作戦」はヨーロッパなどでは有名な出来事みたいなのですが、おそらく一般の日本人はあまりよく知らないのではないでしょうか。と、偉そうに語る私もまったく知りませんでした。せっかくなので事前の予習は何もせず、見に行ってやりました。こうした史実に忠実な映画では絶対にストーリーを変えられなく、観客はネタバレをみこして作っているんですよね。*1今回もそのネタバレ上等映画なのですが、私を含む日本人にとっては前提知識がなく見に行っている人が多かったのではないかと思います。その辺で評価に差が出たるのかは気になるところですね。

飽きさせない編成

イギリス空軍、撤退兵、民間船など、いくつかの視点を切り替えながら物語をすすめていく編成で、各シーンごとにそれぞれの立場での緊張感を保ちながら進めていくので全体的に飽きさせることの少ない進行になっていたいました。映画を見ながらたまにあるような「ここ、間延びするなー」ということが全くありませんでした。一方でシーンの切り替えで意図的に時系列が前後することが多く、それによる混乱がおきたのも事実です。夜のシーンと昼のシーンを交互に切り替えたりするので、時差ボケが発生したり、前半におきたイベントのシーンの続きを後半で始めたりして、「お、おう、いまそうつながったんね」って少し追いつくのに労力がいりました。まぁたいした労力じゃないと思います。

まとめ

ダンケルクの戦いは英仏(特にイギリス)にとっての苦い成功歴史で、映画の題材的には扱いやすいのかと思います。多大の犠牲の上でなんとかやり遂げるのことができたミッション、という意味では、なんとなくですが進撃の巨人に通づるようなカタルシスがあるんかなと。 ただの美談ではなく、撤退を余技されない状況で敵に責められて自分の命が尽きるかもしれない恐怖感、撤退兵用の艦船にのれて一安心かと思いきやまた海に投げ出される。絶望的な環境の中で味方が敵になるなど、戦争の恐怖も伝えられてたと思います。ただ正直もうちょっとここを強めにしてもよいかとは思いました。個人的には少し生ぬるい感じとも感じたのですが、映倫関連も含めた大衆向けのバランスをとったものなのでしょう。 戦争もの、エンターテイメント映画として上質な仕上がりになっていたかと思います。

*1:例えば関ケ原は日本人にとっては石田が負けることは知っているうえで見に行きます。まさか西軍が勝つことを予想して見に行く人はほとんどいないと思います。