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人工超知能が人類を超える シンギュラリティ―その先にある未来

BOOK BOOK 感想

 

人工超知能が人類を超える シンギュラリティ―その先にある未来

人工超知能が人類を超える シンギュラリティ―その先にある未来

 

 

 

読了。読む前の内容の期待値とはよい意味で違っていて、著者の未来の行く先とどう構えるべきかという備えの考え方を新たな知見として得られた一方、その著者が展開する行く先に対して自分の思考実験ではそこに到達しませんでした。

 

この本では過去、人類が歩んできた革命(農耕革命、産業革命、情報革命)をレビューしさらに将来起こるべき革命(ロボット革命、生物革命)についてを展開。その革命後に人類の行く末や形を、丁寧に解説し、予言していくものである。特に未来の革命が起きた後の人間の幸福感がどうなるかの言及も行われており、化学技術の進化を期待していたのですが、それよりもむしろ哲学的な方面を丁寧に学ぶことができたのが収穫になった。

 

一方で著者が考える未来についてもやもやが残るところもあった。著者が考える科学技術の「技術的特異点(シンギュラリティー)」の果てには人類は神に近い存在となり、この世の悩み、苦しみ、欲望をすべて低コストで叶えることができる存在になっているという。一方でなんでも手に入れることができるので幸福感は薄くなっていく、という結論だ。

この結論についてはしっかり論理だてた結論というのは理解できたのだが、この結論に行き着くためには全人類が同一価値観で、「苦しみ」「欲望」「悩み」「幸福」が定義できた時ではないかと私は考える。そして、それは果たして技術的特異点で統一できる・されるものなのかーーー私の思考実験ではそこに到達しなかった。

 

到達点には疑問が残ったのだが、この本に書かれている未来感は大きくはずれたものとはならないとも考えます。また人類がどう歩んでいき、どう歩んでいくべきなのかをよく考えるよい機会を与えてもらった。科学技術の果てにある人類の未来を個々が考えることができるよい本だ。